このブログ「Road to 千葉御三家」では、中学受験における千葉御三家(渋谷幕張中・東邦大東邦中・市川中)を目指す受験生とその親御さん、さらにはその指導に当たる先生方のための情報を発信しております。
みなさんこんにちは!
今回は、千葉御三家の中でも最も難関である名門校「渋谷教育学園幕張中学校」、通称「渋幕」についてご紹介します。
「名前はもちろん聞いたことはあるけど、具体的にどんな校風の学校なのか意外と知らないな…」という方のために、渋幕の教育方針や校風、進学実績などなど、しっかり分かるようにまとめてみました!
ぜひ最後まで読んで見てくださいね。

Contents
渋幕って、どこにあるの?
「『渋谷』幕張だから、東京の渋谷にあるんだよね?」と思っている受験生の子もたまにいますが、渋幕の所在地はそのお隣の千葉県です。
千葉県の県庁所在地である千葉市の幕張新都心にあります。(幕張新都心というと、他にも昭和秀英中もあります。)
「え、渋谷なのに千葉?」と戸惑う方も多いのですが、これは「渋谷教育学園」という学校法人が運営しているからなんですね。渋谷教育学園という学校法人が運営している中学校として、千葉県の幕張にあるのが「渋谷教育学園幕張中(通称:渋幕)」、東京都の渋谷にあるのが「渋谷教育学園渋谷中(通称:渋渋)」です。
ちなみにアクセスとしては、
・JR京葉線「海浜幕張駅」からだと徒歩で10分ほど
・京成千葉線「京成幕張駅」からだと徒歩で14分ほど
・JR総武線「幕張駅」からだと徒歩で焼く16分ほど
です。
通学圏は広く、千葉県だけでなく東京都・埼玉県から通っている生徒もたくさんいます。
教育方針は「自調自考」──自分で調べて、自分で考える
さて、千葉県千葉市の幕張新都心にある渋幕ですが、最たる特徴としてはその教育方針にあります。
渋幕の教育方針は「自調自考」。
「自分で調べて、自分で考える」ということですね。
これは言い換えれば、渋幕の先生方は、生徒たちを「学校や先生に管理される『子ども』として扱う」のではなく、「自分のことは自分自身の責任下で行える『大人』として対等に向かい合う」というスタンスなのだと言えるでしょう。
そしてこれが、単なるスローガンとしてあるのではなく(そういう学校は何気に多い)、授業のスタイルや校風にしっかりと根付いています。
たとえば、チャイムが鳴らないのもその一つです。時間管理は生徒に任されていて、「自分で行動を決める」ことが当たり前なんです。このスタンスが、チャイムだけでなく、学ぶことについても徹底されているわけです。
また、「自調自考」をブラッシュアップするためには自らの視野を広げていくことも必要ですが、海外研修や国際交流も盛んで、視野を広く持った教育が徹底されています。授業でも一方通行ではなく、発表やディスカッションが多く取り入れられており、受け身の姿勢ではついていけません。
ちなみに、渋幕の教育方針を深く知るには、渋幕の創立者であり前校長である田村哲夫先生の「伝説の校長講話」を一読することを強くお勧めします。「受験」という狭い範囲の話ではなく、大人が読んでもかなりの深い学びを得られると思います。
校風は「自由だけど厳しい?」
そして渋幕の校風についてですが、「渋幕は自由な校風」とよく言われますが、それは単に“ゆるい”という意味ではありません。
制服はありますが、着こなしは比較的自由。校則も細かすぎない。ただし先述の通り、それらは自分の判断によるものなわけで、行動と結果には自分自身で責任を持つことが求められます。
「自由には責任が伴う」。これが渋幕の「自由な校風」の真意と言えるでしょう。
以上のような教育スタンスが、生徒各々の自主性や主体性を伸ばしてくれるわけです。
進学実績は…全国トップレベル!
そんな「自由な校風」の渋幕ですが、進学実績についてはトップレベルの実績を誇ります。
これは「千葉県の中学校の中で」という話ではなく、「日本において」という話です。
2025年度の東大合格者数は日本で7位の75名。理三も2名。国公立大学医学部の合格実績もトップレベルです。
さらにはハーバードやオックスフォードといった海外の超名門校に進学する生徒もいます。
以上のように、国内外問わず、“行きたいところに行ける学力と実力”がしっかり育つ(自ら育つ)、それが渋幕の凄さと言えるでしょう。

帰国生にも人気の理由
また、渋幕は帰国生の受け入れにも非常に積極的で、英語力を活かせる環境やサポートが整っています。実際、海外経験を持つ生徒も多く、多様性に富んだ校風が築かれています。
こういった環境・サポートが整っているため、「日本に戻っても、グローバルな環境で学ばせたい」と考えるご家庭からの支持も厚いわけです。
渋幕を受験するのなら把握しておきたいこと
渋幕を志望する場合の学び方については、別の記事で書いていく予定ですが、最低限知っておきべきことだけさらっと最後に書いておきます。
渋幕の入試問題は、特に算数と理科が難易度高めです。そして、単なる暗記では通用しない“考える力”が試されます。
ですので、受験勉強のできるだけ早い段階から「なぜそうなるのか」「他の解き方はあるか」など思考しながら深掘りしていく習慣を必ずつけることが必要です。多くの塾では「簡単な問題」から着手し、時間があれば「難しい問題(思考が必要な問題)も扱う」という流れが定番になっていますが、それだと「簡単な問題慣れ」をしてしまい、その代償として「難しい問題(思考が必要な問題)はやらなくてもいい」というスタンスが身に付いてしまいます。
そうならないための工夫をできるだけ早期から行っていく必要があります。
おわりに。
渋谷教育学園幕張中学校は、「ただ頭がいい」だけではない生徒を育てる学校(厳密には、「自調自考」によって各々の生徒がそんなふうに勝手に育つ学校)です。自主性、国際性、そして考える力。どれもこれからの時代に求められる要素ばかりですよね。
もし、お子さんに「自分で考えて動ける力」を身につけてほしいと思うなら、渋幕はとても魅力的な選択肢になると思います。
気になった方は、ぜひ学校説明会などに足を運んで、リアルな空気を感じてみましょう!
また、以下の記事では「渋幕を目指すうえで読んでおくべき書籍5選」と言うテーマで書いているので、渋幕受験を考えている方はぜひ参考にしてみて下さいね。
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というわけで、少し長くなりましたが読んで下さってありがとうございました!
このブログでは、渋幕をはじめとした「千葉御三家」を目指す受験生・親御さん(+その指導を行う先生)に向けた情報を発信していますので、また読んで見たいなと少しでも思えたら、ぜひブックマークなどしてみて下さいね。
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ではでは今回はこのあたりで。ありがとうございました!